ファッションショーの最高峰「パリコレ」は何が凄いの?

ファッションショーの最高峰「パリコレ」は何が凄いの?

「パリコレ」という言葉、きっと誰しも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
パリコレは、世界の高級ブランドが新作を発表する場であり、
ここで発表されるものがトレンドを左右する、ファッション界において重要な場所となっています。

今回はそんなパリコレについて、お話します。

パリコレとは?

パリコレとは?

パリ・コレクション、略してパリコレと呼ばれているのが、フランスのパリで大々的に行われる新作発表会のことです。
世界で4大コレクションと呼ばれるうちの一つであり、他はミラノ・ニューヨーク・ロンドンで開催されるものです。
多くの有名・老舗ブランドはパリとミラノに集中しており、ニューヨークとロンドンは大きな差があります。
日本でも東京コレクションも開催されていますが、残念なことに大きな話題となることはありません。
4大コレクションの中でも、最も古い歴史があり、更に高い芸術性を求められるのが、パリコレです。

パリコレは年に2回開催され、開催時期は内容によって異なります。

  • パリ・プレタポルテ・コレクション:3月・秋冬コレクション、10月・春夏コレクション
  • パリ・オートクチュール・コレクション:1月・春夏コレクション、7月・秋冬コレクション

基本的にメンズは1月と6月に開催され、その年により若干異なります。
1回のコレクションの開催はおおよそ10日間です。

パリコレにやってくる人は?

残念なことに、一般人はショーを見ることはできません。
1ブランドにおいて、年に数百万円購入するVIC(Very Important Customer)であれば、稀に招待される可能性があります。
コレクションには、世界中のバイヤーやジャーナリストが集まり、
様々なイベントも併せて開催されます。
また、会食であったり、デザイナーが同席するようなパーティなどでは、
最新情報や裏話も聞くことができます。

ランウェイショーの場所

パリコレが行われる会場はいつも決まっている訳ではありません。そのシーズンのテーマやムードに合わせ、会場を変えることが大半です。パリの中心部にある大きなホールや美術館が使用されることが多いです。しかしなかには、交通機関を使用し1時間ほど移動が必要な会場で行われることもあります。

パリコレとミラノ・コレクションの違い

パリコレの主な参加ブランドというのは、
ランバン、シャネル、バレンシアガ、エルメス、ルイ・ヴィトンといった、
LVMHもしくはケリング傘下のブランドです。
女性が憧れるブランドが多く参加しています。
それに対し、ミラノ・コレクションの参加ブランドは、
ブリオーニ、フェンディ、ドルチェ&ガッバーナ、プラダ、グッチなどといった、
富裕層の男性向きブランドが多いのが特徴となっています。

ファッションショーのお値段とは…

ファッションショーのお値段とは…

ここまで読んできただけでも、かなりのお値段がかかっているのは想像に難くないでしょう。
さらに、モデルのキャスティング、舞台や内装、照明などの演出、スタイリストやヘアメイクなど、相当な金額になります。
1回のショーで最低でも2000万円以上かかると言われており、
新しいブランドが継続するのが難しいというのが、パリコレの大きな壁となっています。
そのため、上記のようなLVMHやケリングに属するブランドほど有利な状況にあり、才能のある若いデザイナーでも経営難によってコレクションを断念するしかないということがしばしば話題にあがります。
歴史のあるパリコレであるだけに、若手のデザイナーにとってはとてもハードルが高く、
新しいブランドが育つ壁にもなってしまっているという状況のようです。

今回はパリコレについて紹介してきました。
この記事を読んで知識を深め、次のシーズンのパリコレは、ぜひ興味を持って注目してみてください。